ヌビアン人は文字を残さない。

どんな言語でも、「明文化する」という事は大きな武器になる。

人間は「文字」を発明してから、膨大な量の情報を未来に伝えてきた。

過去の偉人が生きていなくても、未来に伝える事ができるのだ。

今、それが本や論文、ブログといった形で世に出されている。

 

エジプトに行った時、ヌビアンの人々の家にステイした事がある。

その時、ヌビアン人の言語に驚いた。

なんと、彼らは「文字」を持たない民族だったのだ。

ヌビアン語はいまだに口頭で受け継がれ、教えられている。

ヌビアン語はヌビアン人しか話せない。

 

だが、彼らは読み書きの勉強をしたがっていた。

英語のレベルはかなり高いのに、読み書きができない。

だから今だにラクダ乗りの仕事しかできないという。

ヌビアン語に関しては文字を欲しがっていなかったが、英語に関しては文字を欲しがっていた。

 

今自分たちが当たり前のようにやっている、読む事、書く事。

これは、かなり恵まれている事だ。

アメリカでも今だに黒人の識字率はかなり低いという。

 

読む事、書く事。

これは大きな武器になる。