村を考える。

 

ヌビアン村に4日間ステイさせていただいた。

ヌビアン村とはエジプトのアスワン周辺にいる7000年前から存在していて、今エジプトに住んでいるアラビア人とは別の民族である。

彼らの話によると、ヌビアンは合計で500万人いて、70程の村が存在している。

そしてその村全てが1つの家族で、村の誰かが結婚をすれば村全体でお祝いをする。

ヌビアン人は家族を最も大切にする民族だ。

ヌビアン人の1人が言っていた。

 

「家族は友達よりも強い。」

 

ヌビアン語は口頭で代々伝わっていて、彼らは読み書きとして残さない。

それ故に「ヌビアン語に読み書きは存在しない」のだ。

読み書きをしていない分、彼らの話をしている量は半端じゃない。

「圧倒的に話す量」が違うと感じた。

なんでもいいから話をする。間違っていてもいいから話をする。

英語だって高等な英語や単語をを知っているわけではないだろうが、かなり流暢に英語を話していた。

だから、言葉は「アウトプット」なのだ。

引き出す力。

これが言葉や言語を習得する上で非常に大切なのだと思う。

文章も同じ。

書くのもアウトプットだ。

そして自分が得意なのは「話のアウトプット」だ。

書くのも絶対的に必要。

だが自分の得意分野を見極める事も大切だ。

 

言葉がわかるという事を考えさせられる。

絶対にわからない言語。

俺はヌビアン語 の1単語すら知らない。

何を話しているのかわからない。

そういった事ほど恐ろしいものはないとも感じた。

逆に意思疎通ができるという事は本当に素晴らしい事だ。

 

アラビア人はヌビアン人の言っている事がわからない。

だからアラビア人はヌビアン人を恐れているという。

ヌビアン村の背後には広大な砂漠が広がっている。

砂漠で生き残るのは困難な為、アラビア人がヌビアン村の背後に回ろうと思っても事実上できないのだ。

ヌビアン村は「地の利と、家族、そして言語」を生かして現在まで生き残って暮らしている。

 

人の言っている事が理解できる。

書いてある事が理解できる。

直感的に相手が理解できる。

こういった事が、この地球を理解する事につながっていくのだ。